【VANGUARD 18GHP】バンガードVツインエンジン焼き付き修理事例|白煙・圧縮不良をショートブロック交換で修復
今回は、果樹園で使用されていた乗用雑草刈機のエンジン修理事例をご紹介します。
搭載されていたのは、Briggs & Stratton製のVANGUARD(バンガード)Vツインエンジン 18GHP(型式356777)。
使用時間は約250時間でしたが、エンジン不調と白煙発生とのことで点検のご依頼をいただきました。
長野県安曇野市・松本市周辺だけでなく、全国からエンジン発送修理のご相談もいただくことが増えており、今回も内部損傷まで進行していた重度故障でした。
故障症状
白煙発生とエンジン不調
お預かり時の症状は以下の通りです。
- エンジン出力低下
- 白煙発生
- 不安定な回転
- 始動性悪化
白煙が出る場合、オイル上がり・オイル下がり・ブローバイ増加など様々な原因が考えられますが、今回は内部損傷の可能性が高い状態でした。
診断の流れ
圧縮測定で異常を確認
まずは基本診断として圧縮圧力を測定しました。
その結果、
- No1シリンダ:圧縮圧 0kg/cm²
という異常値を確認。
通常、VANGUARD Vツインエンジンでは一定以上の圧縮が必要ですが、完全に圧縮が抜けている状態でした。
さらに分解点検を進めると、コネクティングロッド破損とクランクシャフト焼き付きが確認されました。




故障原因
傾斜地使用による潤滑不足
今回の主な原因は、過度な傾斜地での連続使用による潤滑不足と考えられます。
果樹園では斜面作業が多く、乗用雑草刈機は長時間傾いた状態で使用されることがあります。
この状態が続くと、
- オイル偏り
- オイル吸い上げ不足
- 潤滑不良
- 焼き付き
が発生しやすくなります。
その結果、コネクティングロッドとクランクシャフトが高温となり、最終的にはシリンダブロックまで破損していました。
分解点検時の状態
コネクティングロッド破損
破損したコネクティングロッドは大きく割れており、強い焼き付き痕が確認できました。
シリンダブロック破損
内部から飛散した部品により、シリンダブロックにも穴あき破損が発生。
ここまで損傷が進行すると、通常の部分修理では対応できません。
クランクシャフト焼き付き
クランクピン部にも強い焼き付き痕が確認されました。
この状態では研磨修正での対応は難しく、交換対応となります。
修理内容
ショートブロックを使用して修理
今回はシリンダブロックまで破損していたため、ショートブロックを使用した修理を行いました。
実施内容は以下の通りです。
- ショートブロック交換
- ガスケット交換
- シール類交換
- 消耗品交換
- 各部洗浄
- 組み立て
- 試運転
VANGUARD Vツインエンジンは、内部破損していてもショートブロック供給が可能な機種が多く、原型が残っていれば修理できるケースがあります。
エンジン載せ替えよりコストを抑えられる場合もあるため、状態確認が重要です。
交換部品
今回交換した主な部品です。
- ショートブロック
- ガスケット類
- シール類
- 消耗品類
内部損傷が発生した場合は、金属粉がエンジン内部へ広がるため、関連部品の点検・洗浄も重要になります。
修理後の状態
圧縮圧も正常値へ回復
修理後は圧縮圧も正常に戻り、
- 始動性改善
- 白煙解消
- 安定回転
- 出力回復
を確認できました。
試運転でも問題なく、快調な状態まで復旧しました。
再発防止策
傾斜地使用時は特に注意
今回のような故障を防ぐためには、以下が重要です。
定期的なオイル交換
VANGUARDエンジンは耐久性が高い反面、オイル管理が非常に重要です。
- 使用時間管理
- 定期交換
- オイル量点検
を習慣化することで、焼き付きリスクを下げられます。
過度な傾斜地連続使用を避ける
斜面作業では、
- 長時間同方向での傾斜使用
- 極端な横傾斜
を避けることが重要です。
機種によっては使用可能傾斜角度にも限界があります。
VANGUARD・Briggs & Strattonエンジン修理のご相談について
株式会社BSサービスでは、
- Briggs & Stratton
- VANGUARD(バンガード)Vツインエンジン
- 乗用芝刈機
- 乗用雑草刈機
- ゴルフ場管理機械
- 農業機械・産業機械
などのエンジン修理・オーバーホールのご相談を承っております。
長野県安曇野市・松本市周辺はもちろん、全国からのエンジン発送修理にも対応しています。
「白煙が出る」
「圧縮が低い」
「異音がする」
「エンジンが止まった」
などの症状がある場合は、早期点検が重度破損防止につながることがあります。

